2014年9月12日金曜日

ガンダムEXVS マキシブースト シャッフルの話

納得できないからブログを書いている。どうしたらいいのかわからない。
書いたら納得するのか。おそらく、違うだろう。

イラついていた。とにかくイラついていた。
8台のシャッフルに、少佐がふたりと少尉が一人。ボンバーマンのドクロでも取ったのかという動きをしている。
あと自分がいる。少佐だ。
平日昼間のゲーセン過疎化しているゲーム。
とにかく、対戦できる卓があるだけ喜ぶべきなのだろうか。
組んだら負け確定のゲームなので、期待値的には勝率66%以下の人はやるべきなのだろう。
しかし自分は勝率が68%なので、組んだ瞬間に台を蹴ってノーカンにするとか、相手の一人をスナイパーに狙撃させて殺すとか、そういう勝つ目論見がなければやってはいけないのだけれど、今日は昇格間近の文字が出ている。
早く階級を昇格させたかった。

一戦目、少尉。勝った。本当にギリギリで勝った。さすが俺だと思った。
画面を見ると、「ありがとうございました」と出ている。
俺はスタートボタンを押さなかった。当然だ。俺が勝たせてやったんだから、俺が感謝の言葉を述べる必要はないし、「どういたしまして」は通信に入っていない。

二戦目、少尉。また勝った。さすが俺。
カスが余計なことをしなければもっと早く終わっていたのに、Fドラ覚醒のコンボを邪魔されたせいでギリギリの試合だった。
何回も「ありがとうございました」と通信が来る。無視する。

三戦目、少尉。負けた。どうしようもない負け方だった。
死んでくれと思った。
サイトを見て少尉の戦績を確認する。600戦150勝。25%。ふーん。

四戦目、少尉。負けた。大丈夫、少尉が敵に2,3連続で来れば昇格できるさ。
「ごめんなさい」と通信が来た。
謝れば何をしてもいいのか。それは俺に向けられた言葉ではなく、自分自身、少尉自身の気持ちよさ、自己弁護のために吐かれた言葉だと思った。
努力をしないことを「自分は下手だから仕方ない」という言葉を正当化するために吐く「ごめんなさい」。

五戦目、少尉。試合が始まった瞬間に100円を入れた。
だいたい本当に「ごめんなさい」と思っているのなら、ここでプレイをしないで新宿なり秋葉原なり、初心者台のある場所に行くべきなのだ。
迷惑をかけて悪いと思っているのなら、迷惑をかけないプレイをするべきだろう。
そしてこのゲームは一朝一夕に何かが完成するゲームではないことは、ここまでこのクソつまらないブログを読んでくれている君にはわかるだろう。
エクバ稼働初期ケルディム?ああ、あれは良かったね。

六戦目、少尉。20秒で先落ちされたので、棒立ちした。
限界が近いと思った。

すぐ連コインしたら、少尉がいなくなった。コンクエストをプレイする。
2面が始まったあたりで、少尉が戻ってきた。トイレか何かだったのだろう。

七戦目。

俺はもう限界だった。
行き場をなくした感情が、腹の中で蛇がうねるように蠢いている気がする。
呼吸は荒くなり、視界は狭くなっている。肩に力が入っている。
タバコはすでに7本目だ。
冷静さを失っている自分を、客観視はしている。しかしどうにもできない。
敗北の画面が出た瞬間に財布を開く自分を、もう一人の自分が眺めている。
脳の中に二人の自分がいるようだ。
こんな事してもどうしようもないだろう、と思いながら、マスターガンダムを選択する。
選択した瞬間に、許せないという感情が湧き上がってくる。
プレイヤーがシャッフルされ、組み合わせが出る。
自分の上には、銅色のプレートが表示されていた。

「もういいだろう」と思った。荷物をまとめ、灰皿をカウンターに返し、俺は出口へと向かった。
5mほど先の画面では、黒いガンダムが立ち尽くしている。
こちらを睨む男を一瞥して、エレベーターのボタンを押した。

誰もいないエレベーターの中で考える。
「あいつが好き勝手にプレーをして迷惑をかけるのも自由というのなら、俺が始まった瞬間に席を立つのも自由だろう」
「俺はイラつくためにゲームをしているのか?」
「俺は自分のエゴのために、他人を不快にさせてよかったのか?」

エレベーターが一階について、俺は考えるのをやめた。
無印エクバから、2万戦以上このゲームをしているのに、答えは出ないのだ。考えるだけ無駄だ。
どうしようもない地雷はいなくならないし、キレる自分もいなくなってはくれないのだろう。そう思った。
思ったが、何か違和感があった。

強烈な違和感に気づき、立ち止まって考える。
いや。違う、違う。
少なくとも初代エクバの頃、俺は「俺は自分のエゴのために、他人を不快にさせてよかったのか?」とは考えたことがなかった。
あれから4年以上が経った。
ガンダム以外にも、いろいろなことがあった。

やめてくれ。
この道は通りたくない。
だが、立ち止まって考えた時点で、もう逃れられないのだ。

「大人になる」ということからは。
イライラしても感情を表に出さず、我慢して少尉と組み続け、全力でプレイして負けて、「ありがとうございました。」通信を返す。
少なくとも、彼に当てつけるようなことはしてはいけないのだ。

過去には戻れない。
そして、ガキのままでいる自分を肯定することに限界を感じてしまった時点で、もうこの先進むべき道は決まってしまったのだ。

嫌だなぁと思いながらも、目の前に突き付けられたものからは逃れられそうにない。
だが、突きつけられた遺物をいつ飲み込むか、という話でしかないのだ。

言いたくない、言いたくないけど言います。いや、書きます。


よろしくお願いします。

ありがとうございました。

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